単電源ヘッドホンバッファの製作〜回路のシミュレーション(一石1オペ回路)

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回りくどい文章で恐縮ですが、結論は最後に書いてあります。

回路設計にあたっては、単電源なので入出力はコンデンサによるカップリング。
#コンデンサこだわると、えらいコスト高になるんだよなぁ・・と思いつつ、出力側は、電解コンが使わざるを得ないかなぁ・・。

電圧を5V〜12Vって決めてしまったが故、オールディスクリートの設計が無難かなぁ。ということで、とりあえず回路を書いて(Spiceね)、入力は高いインピでぇ〜とか、当たり前のことを当たり前にやっていくと、当たり前の様に初段、ドライバ、出力段となり・・・って、これ、部品点数少なくなってないぢゃん!。普通に両電源で組んだほうが楽ぢゃん!ってことで、ディスクリート構成は破棄となりました。

次に、出力段は2SC1384のエミフォロはハズせないので、初段とドライブを手軽にオペアンプに任せちゃえ回路をちゃかちゃか書いて、シミュレート(シミュレーションは、とりあえず似通ったデバイスのデータを流用)。

基本構成の部品は、

・オペアンプ 1個
・出力段トランジスタ 1つ
・カップリング用コンデンサ 2個
・抵抗 4本

片chあたり、8個の部品となりました(図中のR4/32Ωは、ヘッドフォンのインピーダンスのダミーですが、実装では、ヘッドホン未接続時の電荷を逃すため、1kΩくらいでGNDへシャントします)。

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オペアンプの入力のDC基準を中点にとって、バッファしてトランジスタをドライブ。終段の2SC1384は、エミッタからGNDの抵抗でIcを60mA程度で指定(オペアンプ出力が、中点=12/2=6V、6V-0.7V(B-E)=6.2V、6.2V/100Ω=62mA)。

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FFTシミュレーションでみたら、案の定、高調波が綺麗に出てますなぁ。2次高調波が基本波の-40dB以上あるし、THDみたら、0.56%くらい。
普通に聴くには十分だろうってことで、この回路でいいや!ってわけにはいかないですね。
これぢゃ、オペアンプ一発のほうが歪率いいし、2SC1384を使うために、こんなだらしない回路?ぢゃ、2SC1384と、それを作った人に申し訳ない。ちゃんと音出ししてあげたいし。

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その後、あれこれ考えた(早く気づけよ)結論として、下記の回路で製作することに決定。

採用回路

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FFTシミュレーション

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THD

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終段のエミッタ出力を、初段のオペアンプへそのままフィードバック。見かけ上、バッファしつつ、出力段の歪みを打ち消すわけで、THDは、0.000928%。さっきの回路より、随分と綺麗になってくれた良かった。

といっても、この回路は、出力段の電流の多くをエミッタからGNDヘの抵抗に流れてしまいます。インピーダンスの高いヘッドフォンなら、少し電流利用率が良くなるでしょう。シャントしている抵抗値とヘッドフォンのインピーダンスとの比率で、双方に流れる電流の比が決まり、また、当然トランジスタのA級部分を使いますから、カレント電流は大きめに流すことになります。

そういった意味では、電流食いです。でも、ヘッドフォン用だし、趣味ですから、これくらいの贅沢してもいいよね?というわけで、エコな時代にそぐわない飽食飽電流回路ですが、実際に組むこととしました。

加えて、「お題」に5Vでも使えるを掲げちゃったので、実際にオペアンプの選定が、難儀ぢゃん。もう、電圧のマージンがないの。後先考えずに自分で条件設定したのが原因なんだけど・・・とほほ・・・つづく・・・

makoti