テザリング専用機として古いスマホ(l07c)を再利用してみる。
Amazon Fire 5th genをrootedしたら、いろいろ便利な環境に仕立てやすくなったので、お外で持ち歩き端末として、テザリングどーしよ?ということで、今回のお題は、
「今時のMVNOなSIMを購入して、お外でもFire 5th genを気軽につかう」
です。
MVNOの選定(2015年11月後半)
MVNO業者をどこにするか?の選定条件は、唯一つ「安ければいい!」です(笑)。
Fire 5th genをお外で利用する目的は、オンラインで動画?なんて見るためぢゃありません。メールとSIPとWeixinとブラウジングが、ほぼほぼの利用範囲です。
#amazonのプライムビデオは事前にダウンロードできるし、自宅録画のTSなども、外でみたければ、ダウンロードしてSDヘ保存しておけばいいというレベル
というわけで、
・定額であること
「使った分だけ」っていう商品は、NG)
・初期費用が安いこと
いくら格安SIMとかいっても、初期費用とかいう名目で、各社談合ずみ?価格一律3000円くらいかかるのね。
SIM代とか思ったら、所有権はあくまで提供会社っぽいこと書いてあったりして、3000円の根拠がよくわからん。
SIMカードのデポジットとかいうなら、返却したら3000円返ってくるとかいうなら理解しやすいんだけどな・・。
中国移動やChina Unicomとかって、新規ならSIM代は無料、紛失したら再発行で、15元くらい(日本円で300円くらい?)なので、初期費用で、ボリすぎぢゃない?とか思ってしまう。
の2つを重点にして、あれこれ調べてみた結果
MVNOは「DMM.COM」の「ライトプラン(データSIM) 440円/月 200kbps(容量無制限)」に決定。
これまた、Amazonで、
【Amazon.co.jp限定】DMM mobile SIMカード データ通信専用 microSIM 月額440円~ DDM001
というのが、
参考価格: ¥ 3,240
価格: ¥ 540 通常配送無料
OFF: ¥ 2,700 (83%)
ポチってしまいました。
というわけで、到着〜。
これで、初期費用という名目のなんとなく割高感な費用が、¥540円で済みました。
ということで、DMMのサイトで、オンラインにてカードによる月額決済手続きで開通(開通月は日割り、翌月頭からの月額¥475円(税込)+ユニバーサル料¥2円=¥477円)。
ざっくりの年間コスト(ユニバーサルサービス料込み)ですが、
申し込み初年度
初期費用 540円+477円 x 12ヶ月 = 6264円(税込)
以降 477円 x 12ヶ月 = 5724円(税込)
縛りなしの違約金なし。
まぁ、これなら、大手キャリアの1ヶ月分くらいの費用ですかね?。
テザリングどうしよう?
SIMが決まったので、テザリングのお話です。
Fire 5th genは、SIMを刺せません。というわけで、手段としては、テザリングとなるわけですが、テザリングさせる端末にコストを掛けても本末転倒ですので、手持ちの端末とかをゴソゴソと漁ってみると・・・昔いぢって遊んだDocomoのOPTIMUS bright l-07cが!!。
たしか、機種変で昔に3000円くらいで購入したような・・。
発売時期は、2011年6月とな。
ということで、これをテザリング専用機に仕立てることに。SIMが200kbpsなので、端末処理速度的にも十分だし、800MHzのWCDMAなので、FOMAプラスエリアでも使えるし。
一方、普通に使うには、二手間が・・・。
昔の記憶で、「ピクトがぁ〜」「セルスタンバイ問題で、確か、バッテリー消費がぁ〜」なんてあったなぁ・・なんて、懐かしい。
というわけで、先人の努力の結晶のおすそ分けをいただいて、DMM.COMのSIMを使ったテザリング化を行います。
l-07cのセルスタンバイ対策とDMM.COMのMVNO SIMのテザリング対応など
テザリングには、wifi経由とBlueTooth経由とがあって、後者の場合は、PdaNet+をl-07cに入れて、DUN対応デバイス化して、接続する側となるFire 5th genに、PdaNet Tablet(NEW)をインストールすれば可能になることは、確認できたんだけど、某ゲーム中に「ネットに接続されていません」とのメッセージ・・・。
無料版は、10Mくらい転送すると切られちゃうみたい。
というわけで、l-07cのテザリング機能を使ってwifi経由での接続をする方向で。
l-07cは、
・セルスタンバイ問題
データ専用のSIMだと、めっちゃバッテリー消費が激しくなる。
・APN固定問題
テザリングモードをONにすると、APN固定されたAPNしか見てくれないので、MNVOなSIMだと、パケットが出て行ってくれない。
といった課題に対応していくことになります。
準備するもの
・Mac
・rootedなl-07c
・l-07cとMacをつなげるUSBケーブル
の3つです。
セルスタンバイ対策用に、framework.odexを対策したものに変更
すでに、先人の方たちが対策したものを用意してくださってるので、それを利用させていただきます。
こちらのページの参照というか、記載の通りに行います。利用したアーカイブファイルは、こちらです。
Macには、すでにadbがインストールされているものとします(Fire 5th genのroot化のときにインストールしたminimal_adb_fastbootを、そのまま使います)。
l-07cは「USBデバッグモード」をONにしておきます。
Macにl-07cをUSBケーブルでつないで、接続確認。
$ adb devices
List of devices attached
36DXXXXXXFFC0000 device
ターゲットデバイスが確認できたら、framework.odexの入れ替えを行います。
ダウンロードしたアーカイブファイルを解凍し、解凍したディレクトリへ移ります。
$ cd framework_odex-v3/
$ ls -g
total 24
drwxr-xr-x@ 2 staff 238 11 30 15:01 data
-rwxr-xr-x@ 1 staff 2608 2 25 2012 odex.bat
-rwxr-xr-x 1 staff 628 1 17 2012 odex編集.txt
-rwxr-xr-x 1 staff 3298 1 18 2012 odex置き換え.txt
入れ替えするframework.odexは、dataディレクトリ内にはいっているので、そこへcd
$ cd data
$ ls -g
total 41464
-rwxr-xr-x@ 1 staff 410942 9 4 2011 adb.exe
-rwxr-xr-x@ 1 staff 10362384 1 17 2012 framework-v10c.odex
-rwxr-xr-x@ 1 staff 10443824 2 18 2012 framework-v10d.odex
-rwxr-xr-x@ 1 staff 396 2 24 2012 framework_odex.sh
今回のターゲットデバイスのベースバンドバージョン(「設定」→「端末情報」で確認出来ます。)
が、L07C_V10d_XMM6160なので、framework-v10d.odexを使います。
シンボリックリンクで、framework-v10d.odexをframework.odexにリンクします。
$ ln -s framework-v10d.odex framework.odex
$ ls -g
total 41464
-rwxr-xr-x@ 1 staff 410942 9 4 2011 adb.exe
-rwxr-xr-x@ 1 staff 10362384 1 17 2012 framework-v10c.odex
-rwxr-xr-x@ 1 staff 10443824 2 18 2012 framework-v10d.odex
lrwxr-xr-x 1 staff 19 12 1 12:10 framework.odex -> framework-v10d.odex
-rwxr-xr-x@ 1 staff 396 2 24 2012 framework_odex.sh
ここまで用意できたら、l-07cへファイルの書き換えを行なっていきます。
$ adb push framework.odex /data/local/
2637 KB/s (10443824 bytes in 3.866s)
$ adb shell
$ su
# mount -o rw,remount /system /system
# cp /data/local/framework.odex /system/framework/framework.odex.new
# cp /system/framework/framework.odex /system/framework/framework.odex.bak
# chmod 644 /system/framework/framework.odex.new
# chown 0.0 /system/framework/framework.odex.new
# mv /system/framework/framework.odex.new /system/framework/framework.odex
# mount -o ro,remount /system /system
以上で、framework.odexの変更が完了です。
次に、APNの設定(「モバイルネットワーク設定」→「アクセスポイント名」)をDMM.comの指定する設定にして保存。
l-07cを一旦電源を切り、再立ち上げを行います。
しばらくして、データ通信ピクト表示(3G)されれば、完了です。
今回のSIMはデータ専用なので、GSMは使わないので、WCDMA固定の設定をしておきます(念のため、2G/GSM切り替えのプロセス抑制)。
APN固定対策
無事にDMM.comのSIMで3G通信が確認できたので、次にテザリングするために「APN固定」の対応をします。
これも、先のブログページ(https://tiryoh.com/blog/archives/498)を参照というか、書いてある通りに行うだけです。
変更を行うファイルは、
/system/framework/framework-res.apk
です。残念ながら、DMM.com用に書き換えたframework-res.apkがググっても見つからないので、作成することにしまーす。
行うべきことは、framework-res.apkのstring.xmlの書き換えを行います(DMM.comのMVNO用APNへの書き換え)。と・・長くなるので割愛。
出来上がったのが
[sdm_download id=”107″ fancy=”2″]
(md5:
241fb930bb75c07b7e3aac3d07594460)
このファイルをl-07cへ変更をしていきます。
毎度のとおり、Macとl-07cをUSBで接続で確認
$ adb devices
List of devices attached
36DXXXXXXFFC0000 device
$adb push framework-res-dmm.apk /data/local/
2626 KB/s (4854592 bytes in 1.804s)
$ adb shell
$ su
# mount -o rw,remount /system /system
# cp /data/local/framework-res-dmm.apk /system/framework/framework-res.apk.new
# cp /system/framework/framework-res.apk /system/framework/framework-res.apk.orig
# chmod 644 /system/framework/framework-res.apk.new
# chown 0.0 /system/framework/framework-res.apk.new
# mv /system/framework/framework-res.apk.new /system/framework/framework-res.apk
# sync
# reboot
これで、l-07cが立ち上がってくれば、DMM.comのsimで、「ポータブルアクセスポイント」(テザリング)が可能となっています。
手持ちの旧型スマホも、機能を割り切れば使い勝手もあるという・・・。
テザ専用って割り切ることで、アプリとかは、ガシガシ削って軽くしてから、360セキュリティLiteとか、Manage Androidとかの定番いれたり、今は、l-07cでも動くTun.koもあったりして、tunnel掘ったりしてみたら、パフォーマンスが結構良くて、意外に使えたりすることに気づいたりして。
ただ、今ではWCDMA(3G)のsimフリースマホが¥5,000くらいでも買える時代なので、実は、時間と労力考えたら、新しいの買ったほうが・・とか、後で気づいたり(笑)。
以上、備忘録としての書き留めでした。